もう随分とおっさんになってから、「おりがみ」なんぞ折るようになった。
動機がなんであったのかは、もう忘れてしまったが、ひょんなことから「ひのきしんスクールの図書修理」を受講したことが切っ掛けのひとつだった。
<紙の直角を出すには>ということを教わった。
任意の紙に定規を当てて直線に切り、その線を重ね合わせるようにして折ると、その角は直角になる、というものだった。
線をシッカリと重ね合わせたら、折り目の角から指でなぞるようにして折り目を広げていくと直線が折れる。
たったそれだけの事が衝撃だった。
今まで、正方形を半分にするのなら、左右二つの角を合わせるようにして折っていた。そうではなしに、片方の辺に注目して、その角を合わせズレないように折り目を付けたら、そこから広げるという折り方。こうすると基準となる折り目を正確につけやすくなる。
折り紙は数学(幾何学)との関連も深くて、その点に注目して折り紙をする人もあるが、自分は数学はからっきしダメなので、そちらの探求はあきらめている。けれども、一つの折り線が次の基準を決めてくれるというおりがみの法則(といっていいか分からないけど)が面白かった。
正確に三等分するにはどう折るか?「おりがみ 三等分 証明」などと検索すると、youtubeが教えてくれる。これには幾つか方法があるが、どれも興味深い。
ある時、暇つぶしの探求は「ユニット折り紙」というところに向いた。
園部式ユニットというのがあって、youtubeで調べるといくらでも出てくる。一体、この12面体は何種類くらい作れるのだろうか?そんな興味をもって、一つ30のパーツで組み立てていくユニット折り紙を折るようになった。いつしか、その数は200を超えた。が、残念なことに折り方はほとんど忘れている。
最近は、ほとんど折っていない。が、考え事をするときや集中力をリセットさせたいような時に、バラなんぞ折っている。
爺様に手が届くおっさんの趣味としては、いささか病的であるのかもしれないが、頭をリセットさせるのには有効だと思っている。