NHKラジオ第2放送ヲタク

 以前、車に乗り込むとラジオ第2放送を聴く話はしたと思う。今日はその理由を述べることにする。例によってどうでも良い話であることをお断りしておく。

本当の休息とは?

 自動車の運転をしているときくらい頭を休めたい、と思うのは私だけではなかろう。ところが真の休息というのは何もしないことではない。それなら寝ているのと変わらない。まったく何もしないのは、かえって次に使うときの負荷を必要以上に高めてしまうのだ。サッカーなどの日本代表選手が「試合前日は軽めの練習で切り上げて・・・・・・」などとよく言っているがこれは理にかなっている。本当の休息というのは「負荷にならない程度の軽い作業を継続すること」である。

脳は自由にならない

 特に頭というのは、私は身のうちのかりものの中で最も自由がきかない部位だと思っている。このことについては、近々陽気チャンネルでお話ししようと思っているが、とにかく休めようと思っても、いや休めようと思えば思うほど余計なことを考えて回転が止まらなくなるのだ。脳を休ませたい。しかしあまり難しい問題や考えなければ結論が出ない情報を入れると、当然逆効果になる。何か負担にならないくらいの情報が欲しい。そこで、「NHK第2放送」なのである。

語学放送

 まあ、だいたい一日中語学放送をやっている。英語が一番多いのは当然として、案外ドイツ語やフランス語などは多くない。むしろ韓国語、中国語、ロシア語の方が多く放送されている。あと多いのがスペイン語である。このプライオリティーは大変に興味深い。語学は教養ではなく道具である、というNHKの姿勢が見て取れる。当然私はすべての言語に精通しているわけではないので、英語以外はまったく意味不明の放送が続くことになる。

気象通報と株式市況

 意味不明と言えば、気象通報。それと午後4時からの株式市況。気象通報は、脳の休息という視点から聴いていて楽しい。「地吹雪ってどんな気象かな?マイナス38度ってどれくらいの寒さかな?」こういう情報がどんどん流れていくのが良い。決して足を止めて考えることを強要しないスピードである。あと株式市況は意味の分からない数字の羅列が心地よいのだ。これを称して私は「言語のBGM」と呼んでいる。本物のBGM、つまり音楽はもはや脳内を刺激する情報としては物足りない。あえて言えば「意味のある言語の意味のない羅列」が言語のBGMである。

天然のクイズ

 副産物として天然のクイズを解く、という退屈しのぎにもなる。株式市況では10を「とう」2を「ふた」零を「まる」と読むが、若いアナウンサーは時々これを言い間違える。あと、中国語や韓国語のテキストに出てくる例文は「英語に直すとどうなるか」のシミュレーションとして英会話の役に立つ。

 まあ、インターネット全盛の時代、主要なラジオ番組もインターネットで聞ける。しかし、気象通報や株式市況はやっていない。「ルドナヤプリスタニ」や「セベロクリリスク」がどこにあるか即座に分かる人は、相当のヲタクである(笑)(了)

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